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建築士より建て替えを勧められた老朽RC造り賃貸住宅のリノベーション記録

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建築士より建て替え宣告を受けた賃貸住宅の再生の記録

建築士より再生不能の宣告を受ける

数年前、私は先代より賃貸住宅の相続を受けました。しかし、自宅から遠く、本業も忙しかったので管理会社に任せきりにしていました。管理報告より建物の傷みも多いようでしたが、阪神大震災での補修返済が残っており、且空室も1/3と多かった為対処療法的な補修しか行っていませんでした。

2006年4月、一部の部屋の雨漏りが直らない状態になり、建築士の診断を受けたところ、下記のような診断となりました。事実上の建て替え宣告でした。

  • 大震災時には、倒壊の危険性が高しヽ。概ね建物全体の耐震補強費用は、数千万円以上と見込まれる。
  • 今後、毎年維持管理費用として数十万から数百万程度の費用発生が見込まれる
  • 防水層端部で空隙があり雨水浸入の痕跡が見られる。改修には莫大な費用がかかるものと予想される。
  • パラペット外部の金属板は内部より腐食しており、スラフは漏水、鉄筋の爆裂等が見られる。これらの改修には莫大な費用がかかるものと予想される。
  • フレキシビリティーの高しい間取リヘの変更が不司能であり、改修費用は更新に留まり、付加価値を与える投資となりにくい

当サイトについて

建物の解体は非常に多くの廃材を発生させます。エコや資源のリサイクルが叫ばれる時代において建て替えは極力避けていくべきだと思います。

しかしながら、古い物件の改修には多くの障害が立ちはだかっています。

耐震強度と建築基準法
確認申請が必要な躯体部分の改修を行うには、構造の再計算と新しい建築基準法に適合させる為の耐震補強工事が必要になるが、古い建物の場合図面すら残っていない場合が多く、確認申請を伴う改修工事が出来ない事が多い
銀行融資
建物の対応年数の関係上、長期間の融資は受けにくい。
業者の選定
施主の立場で最適なプランを考えてくれる業者、手抜きやトラブルの無い工事をしてくれる業者を探すことは簡単ではない。

このホームページは、雨漏り・漏水・滞納、そして建て替え宣告を受けた建物を大規模補修とリノベーションで再生した記録です。特に、問合せを行った業者の対応は→業者や団体などに相談に有るとおり様々です。

同じような状況で悩む方のお役に立てれば幸いです。

大規模改修とリノベーションの完了

2007年9月建築士から建て替え宣告を受けた賃貸マンションは無事工事を終えました。下記は改修に伴う美ビフォーアフターの一例です

リノベーションを行った部屋は全て解体しスケルトン状態にしたうえで再度組み上げました。配管が露出していたキッチンはIHクッキングヒーターが内蔵されたシステムキッチンへと変わりました。

yama029.jpg yajirusi.gif 改修後キッチン

リノベーション前のお風呂はタイル式の物でした、タイル下の給排水管を全て取り替えユニット式のお風呂へと変わりました。

改修前Dタイプ風呂 yajirusi.gif 改修後風呂

古い間取りで、建築当初からあった作り付けの洋服ダンスも全て撤去され、棚の付いたクローゼットへと変わりました。

nada0044-thumb.jpg yajirusi.gif gaid086-thumb.jpg

外壁についていた不要な配管や部材は全て撤去しデザイナーの意見を聞きながら外壁塗装を施しました。

改修前の外観 矢印の画像 改修後全景

屋上には不要な配管や高圧電線が通っていましたが不要なものは全て撤去しきれいに仕上がりました。

yama044.jpg 矢印の画像 改修後の屋上

リノベーション後の入居率と賃料

今回、9室の部屋のリノベーションを行いました。竣工から2ヵ月後の2007年11月の時点で7軒で新しい入居者が決まりました。 1軒は従来から住んでいた方が戻られたので、残り1軒という状況でした。

賃料の方は改修前に比べて30%から40%のアップとなりました。

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EDIT

安易な建て替えは出来るだけ避ける!エコが推奨されるこれからの賃貸運営by賃貸マンション再生の記録©2007

徹底的に調査検討後リノベーションした賃貸マンション