物件の問題点調査を開始する

建築士より建て替えを勧められた老朽RC造り賃貸住宅のリノベーション記録

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複数のトラブル発生

管理会社から漏水の報告

2006年2月管理会社から届いた報告書に漏水トラブルが報告されました。複数の部屋で雨漏りか漏水が発生したようです。

2006年3月の報告書では、給水管からの漏水と雨漏りが原因で、給水管からの漏水は修理できたと報告がありました。只、雨漏りの方は引き続き業者の調査中と言う事でした。

2006年4月の報告書でも雨漏りの原因が解らず、さらに押入れの布団の弁償など入居者に迷惑を掛け続けている状態が明らかになりました。

家賃の滞納問題

問題は建物だけではありませんでした。2006年4月当時の入居者15軒中の4軒で滞納が発生していました。

管理会社に問い合わせても「何度も連絡しているのですが払ってもらえなくて、でも引き続きガンバリマス」 と言う回答だけで、滞納額が増加していく状態でした。

実地調査

そこで、遅ればせながら建物の実際の状態を確認するため、実地調査を行いました。実は物件取得後室内に入るのは初めてでした。

建物を見た状況は非常に痛んでいました。雨漏りは室内だけでなく階段共用部や地下の駐車場でも発生していました。

晴天の時でも漏水している箇所があったので、雨漏り以外の問題もありそうでした。

室内を見て、この古さ設備では入居者が入らない事が一目で解りました。

管理会社は建て替え推奨

実地調査を踏まえて対応方法の検討を管理会社にお願いしていました。管理会社はA建築会社に調査を依頼し補修するよりも建て替えを勧めてきました。

建て替えをすると、現入居者との立退き交渉、近隣住民への迷惑、長期の借入返済のリスクなど様々な問題が発生します。

A建設会社の建物診断

主な問題点

建て替え以外に方法は無いのか、独自に情報収集し検討する事にしました。主な問題は下記の通りです。次ページから問題点を整理していきます。

  • 複数の場所で雨漏りが発生、管理会社経由で補修を頼んでも直せない。逆に建替えを提案してくる。
  • 給水管や排水管にもダメージを受けているのか、年に1、2度漏水事故がある
  • 高圧で受電している電気設備も建築当初のもので老朽化している。各部屋への電気容量も小さい。屋上で6600Vの受電を行っている為、雨漏りの補修がやりにくい。
  • 床の間や洋服タンスまである古い2DK、3DKの間取りで競争力が無い。
  • 滞納4軒、空室1/3、ゴミの散乱、古い自転車の放置など管理が出来ていない(2006年6月現在)

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EDIT

安易な建て替えは出来るだけ避ける!エコが推奨されるこれからの賃貸運営by賃貸マンション再生の記録©2007

徹底的に調査検討後リノベーションした賃貸マンション